胃腸科胃腸の疾患に対して専門的な検査・診断・治療を受けることができます

当クリニックは、消化器内視鏡専門医として胃がんや大腸がんの早期発見、治療に努めております。

大腸がん検診のおすすめ

大腸がんは早期に発見して治療すればほぼ治癒が可能ですが、早期は自覚症状がないことが多く、症状が出た時には既に進行している可能性があります。
無症状の時に大腸がん検診を受け、早い段階で大腸がんを発見し、適切な治療を受けることが大切です。40歳以上が健診の対象者です。

近年、食生活、生活習慣が欧米化し、大腸がんが増加しています。
大腸がんによる死亡率は男性では肺がん、胃がんについで3番目で、女性では1番目です。大腸がんの約70%がおしりに近いS状結腸、直腸に発生します。
早期ではほとんど症状はありませんので、痔と思っていたら直腸がんが見つかったという事もあります。通常の大腸検査は、多量の下剤を飲み、腸の中を空っぽにして内視鏡で観察しますが、当クリニックでは、特に下剤を飲む必要のないS状結腸、直腸を観察するS状結腸内視鏡検査を行っています。検査時間は約3分間です。費用は約2700円です。(3割負担の場合)

ガンの部位別死亡率(男女別)
男性女性
1肺ガン大腸ガン
2胃ガン肺ガン
3大腸ガン胃ガン
大腸がん検診のおすすめ

ABC分類(胃がんリスク健診)

ABC分類とは、胃の健康度、胃がんリスクを調べる検査です。血液検査でヘリコバクターピロリ抗体価検査とペプシノーゲン検査を組み合わせて、胃がんになりやすいかどうかをABCDの4段階で判定します。

判定区分ピロリ菌ペプシノーゲン
正常Aタイプ 陰性陰性
異常Bタイプ 陽性陰性
異常Cタイプ 陽性陽性
異常Dタイプ 陽性陽性

Aタイプ

健康的な胃粘膜で胃がん発症の可能性は低いと考えられますが、5年に一度程度の胃内視鏡検査を勧めます。
胃がんになることは極めて稀なグループです。

Bタイプ

少し弱った胃で胃がん発症のリスクがあります。胃潰瘍にも注意が必要です。3年に1回の胃内視鏡検査を勧めます。
1000人中の1人が胃がんになるぐらいの危険性があるタイプです。除菌治療を受けることを勧めます。

Cタイプ

胃がんなどの病気になりやすいタイプです。
2年に1回の定期的な胃内視鏡検査を勧めます。
1000人中の2.4人が胃がんになる高い危険性があるタイプです。

Dタイプ

胃がん発症のリスクが極めて高いタイプです。
毎年胃内視鏡が必要です。胃粘膜が完全に萎縮したためにピロリ菌もほとんど棲めなくなって、ピロリ菌の抗体は陰性となってしまうのがDタイプです。

Eタイプ

ピロリ菌除菌後で、毎年~3年に1回の定期的な内視鏡検査が必要です。

がんを防ぐ為の12ヶ条

1バランスの取れた栄養を摂る

バランスの取れた栄養を摂る

食べものは体の組織をつくり、維持するために欠かせません。
近年、コンビニ弁当やインスタント食品など、便利なものが簡単に手に入るようになりました。
しかし、食品添加物や塩分、野菜の摂取量などを考えると、栄養的にアンバランスなものが多く、これらががん発生の1つの要因にもなっています。
できるだけ多くの種類の食品から、必要な栄養素をしっかりとりましょう。

2毎日、変化のある食生活を

毎日、変化のある食生活を

ニンジンが嫌い、ピーマンが嫌いなど、人間には少なからず好き嫌いがあります。
そして、嫌いなものは体に必要な栄養素をたっぷり含んでいても食べなくなり、好きなものだけを食べていると、栄養面でのかたよりが生じます。
必要な栄養素を多くの種類の食品から摂取することはとても重要で、ワンパターンな食事を避けるために、好き嫌いを克服することが大切です。

3食べすぎを避け、脂肪はひかえめに

食べすぎを避け、脂肪はひかえめに

昔から”腹八分目”といいますが、適量の食事は長生きにつながり、またがんの発生を予防することもわかっています。
食物繊維や水溶性ビタミンなどを豊富に含む野菜類などは過剰に摂取しても、特に問題ありませんが、近年、食生活の欧米化により、動物性脂肪の摂取量が増え、過剰な摂取は乳がんや大腸がんなどの発生を促進してしまいます。適量を心がけましょう。

4お酒はほどほどに

お酒はほどほどに

“酒は百薬の長”とはいいますが、飲みすぎると肝臓に悪影響をおよぼすだけでなく、口腔内の腫瘍や喉頭がん、食道がんなどを促進し、またアルコール類を中心にした食事内容によって栄養のアンバランスが生じ、他の部位のがんの危険性増加します。
1日のアルコール摂取量は、それぞれビールは大ビン1本、日本酒は1合、ワインはグラス2杯、ウイスキー類はダブル1杯に抑え、楽しみながら健康を維持することが大切です。

5タバコは吸わないようにしましょう

タバコは吸わないようにしましょう

がんを死亡原因でみると、喫煙者の死亡率は非喫煙者の1.65倍。
全死因をみても1.29倍と高い死亡率をしめしています。
喫煙は自分の健康を損なうだけでなく、周囲にも害を与えます。
一度習慣化されるとなかなかやめることができないので禁煙できない人は少なくとも1日の本数を減らすように心がけましょう。

6食べものから適量のビタミンと繊維質のものを多くとる

食べものから適量のビタミンと繊維質のものを多くとる

ビタミンは人間の代謝機能を円滑にする働きがありますが、さらにがんの発生を防ぐともいわれています。
また老廃物をいつまでも体内に蓄えておくとがん発生の原因になりますが、食物繊維はそのような腸内にたまった老廃物を排出するためにとても有効です。
ビタミンと食物繊維をたっぷり摂取するには、野菜類、特に緑黄色野菜が有効です。
野菜中心のメニューを心がけ、しっかり摂取しましょう。

7塩辛いものは少なめに、あまり熱いものはさましてから

塩辛いものは少なめに、あまり熱いものはさましてから

塩分の過剰摂取は胃がんや食道がんの発生と関係があります。
また熱い茶がゆを食べる地方では食道がんが多く発生するという報告もあり、熱いものはがんが発生しやすい環境をつくるといわれています。
塩分はがんだけでなく、様々な生活習慣病の原因となります。
塩分摂取は男性は1日9.0g未満,女性は7.5g未満を目標に、熱いものはなるべくさましてから食べるように心がけましょう。

8焦げたものは避ける

焦げたものは避ける

加熱によって炭化した食材部分では、細菌などに突然変異を引き起こす物質が生じ、また数種類の発がん物質が発生してしまうことがわかっています。
多少なら気にすることはありませんが、頻繁に食べるのは好ましくありません。

9カビの生えたものに注意

カビの生えたものに注意

通常、カビの生えたものを食べる人はいませんが、表面に粉が吹いているようなナッツ類などやトウモロコシなどに生えるカビは見分けにくく、知らずに食べてしまいます。
食べる前にチェックすると同時に、食品の保管には十分気をつけましょう。
ただし、ブルーチーズなどのように、意図的にカビを発生させた食品は問題ありません。

10直射日光に当たりすぎない

直射日光に当たりすぎない

日本人はメラニン色素が多いため、紫外線に強く、皮膚がんや悪性黒色腫の発生が少ない人種です。しかし、過度の紫外線は肌に悪い影響を与えます。
日やけの状態が続くと、遺伝子が傷つき、がんが発生する確率が高くなってしまいます。
日光浴はほどほどにし、肌をいたわることが大切です。

11適度にスポーツをする

適度にスポーツをする

“栄養”、”運動”、”休養”は、健康を維持するための3大要素です。
健康な体を維持することががん発生の予防にもつながります。
定期的に適度な運動をして、体の生理機能を活発にすることが大切です。
また、ストレスもがん発生の要因の1つです。
運動によって気分をリフレッシュしながらストレスを解消することも必要です。

12体を清潔に

体を清潔に

不潔になりやすい部分を、清潔に保たないと、皮膚がんや陰茎がん、子宮頸がんの発生を促進してしまうことがあります。
入浴やシャワーで皮膚についた汚れを落とし、清潔を心がけましょう。