痔瘻(あな痔)について

肛門の周囲にうみがたまり、瘻管というトンネルからうみが出る病気の事を
痔瘻(あな痔)といいます。今回はそんな痔瘻(あな痔)の症状と原因を説明していたと思います。

痔瘻の原因と発生のしかた

痔瘻は肛門の歯状線にある肛門腺窩という小さなポケットに便がつまり
大腸菌などが感染することによって起こる炎症で俗に「あな痔」と呼ばれています。
肛門線窩には肛門腺という分泌腺が開口しています。

排便時には便が肛門腺窩にたまることもありますが、肛門には細菌に対する強い免疫力があるので
通常は炎症を起こすことはありません。ところが便秘で強くいきんだり、ひどい下痢で便が
肛門腺窩から肛門腺に押し込まれ、その時にストレスや疲労が重なっていると細菌を防げずに
肛門腺が化膿する事があります。

肛門腺が化膿するとうみが圧力の少ないお尻の皮膚側へ向かうため、肛門周囲の皮膚が
赤く腫れ上がって激痛を引き起こします。これを「肛門周囲膿瘍」といい肛門の後ろ付近がはれて痛み、
さらに放置すると肛門腺窩→肛門腺→瘻管→二次口へと一本のトンネルができてしまい
これを痔瘻(あな痔)といいます。

痔瘻の種類

痔瘻には肛門腺からうみが進む経路によって4つのタイプに分類されます。

Ⅰ型痔瘻
皮下痔瘻、粘膜下痔瘻とも呼ばれ発生頻度は高くはない。
肛門括約筋を貫通していない痔瘻で裂肛の裂け目に便が詰まる事により起こる。

Ⅱ型痔瘻
筋間痔瘻とも呼ばれ発生頻度は60〜70%と高い。
内肛門括約筋と外肛門括約筋の間を瘻管が走る痔瘻でトンネルの深さによって歯状線より
下にできる「低位筋間痔瘻」と上にできる「高位筋間痔瘻」がある。

Ⅲ型痔瘻
坐骨直腸窩痔瘻とも呼ばれ発生頻度は20%程度、男性に起こりやすく、
肛門の背中側が肛門腺窩となりそこから便が入り込み外肛門括約筋の外側を
瘻管が走り深くて大きな肛門腺ができるため肛門の奥がとても痛み、発熱もある。

Ⅳ型痔瘻
骨盤直腸窩痔瘻とも呼ばれまれに発生し、肛門括約筋の奥にある肛門拳筋を貫通して進行します。

痔瘻になりやすい人とは

昔は痔瘻は結核菌が引き起こす結核性の病気と考えられていましたが、
便の中の大腸菌などの細菌に感染して起こる事が大半と言われています。
痔瘻は肛門腺窩に便の入りやすい下痢症の人や先天的に肛門腺窩が深い人がなりやすく、
また、日常的に飲酒する人や、排泄時にいきむ力が強い人も痔瘻になりやすいと言われています。

まとめ

痔瘻になると膿が出る瘻管が肛門の周囲にできるので、手術をする必要があります。
痔瘻を放置するとガンになる可能性がありますので痔瘻の疑いがある場合は早めの受診をお勧めします。

投稿日:2017/10/18